クリエーティブコーディングという言葉について、いろいろな解釈がある気がするので2種類に分類してみました。 特に「creative」という語について考えます。
「creative」の意味
https://www.oxfordlearnersdictionaries.com/definition/english/creative_1?q=creative
oxfordによるとcreativeの語義は
- involving the use of skill and the imagination to produce something new or a work of art
- (DeepL訳 技術や想像力を駆使して、新しいものや芸術作品を生み出すこと。)
とのことで、これを元にするとcreative codingは以下の二つに分けられるのではないか。
- ① アート作品のためのコーディング(狭義)
- ② 新しいもののためのコーディング(広義)
①か②か人それぞれである。認識がかなり違う。
特に②の定義と思ってる人は①に違和感がある。
①狭義の意味で使う人
アート・デザインのためのコーディングという解釈。わかりやすい。ゆえに一般的&便宜的に、こちらの意味で使われてることが多い気がする。 ただ「アート・デザイン」=「クリエイティブ」のように見えて、反感を買うこともある。
②広義の意味で使う人
新しい何かを生み出すためのコーディングや創造性のあるコーディングという解釈。こう捉えているのは教育者やプログラマーなど専門家に多い気がする。例えば、以下のような人がいる。
- 「創造的な姿勢や態度で行うコーディング」と考え、使うツールもジャンルも関係ないと考える。
- 「創造的ではないコーディングは無い」とか「アートやデザインに限ったものでは無い」と考える。
- 時には①の人を見て「アートやデザイン以外は創造的じゃないのか!」と憤る(クリエーティブコーディングvs非クリエーティブコーディングの議論)
- 誤解される恐れがあるからあまり好きじゃ無いという人もいる。もちろん好きな人もいる。
③第三の人
狭義の意味で使いながら、独創的なものしか許さないクリエイティブ原理主義者
まとめ
クリエーティブと言う言葉が広い意味で使われていて人によって違っていて誤解の恐れもあるので、場合によっては使い方を気をつける。 それぞれに別の語を割り当ててもよかったのだろうが、広まってしまっているのでしょうがない。 ただクリエーティブやコーディングという概念について突き詰めて考えることはすごく良いことだと思う。
ちなみに上位概念を下位概念で表す(またはその逆)のことをシネクドキ(synecdoche)というらしい。このような例はたくさんありそうだ。